WORKS

ノムラメディアス meets クリスマス装飾

この場所にしかない輝きと体験を。
KITTE名古屋が願いを込める
クリスマスプロモーションの軌跡

空間プロモーション 2023.11〜2025.12

個性豊かな飲食店や上質なアイテムを扱うショップが集結し、名古屋の魅力を発信する商業施設「KITTE名古屋」。その象徴ともいえるのが、訪れる人を迎え入れ、建物内での動線の中心となるアトリウムだ。1階から3階までの開放感あふれる吹き抜け空間で、天井高は約17メートル。ベンチも設置されており、待ち合わせをする人やショッピングの合間にひと息つく人の姿が見られる。名古屋駅直結という立地でありながら、駅前の喧騒からは少し離れ、落ち着いた雰囲気が漂う。
このアトリウムはイベントスペースとしても活用されており、年間を通してさまざまな催しが行われる。その中でも、特に力を入れているのがクリスマスイベントだ。
KITTEを運営するJPビルマネジメント株式会社の古谷勇祐氏は、その理由についてこう語る。「クリスマスシーズンは、普段はKITTE名古屋を利用されない方にもご来館いただけるとても良い機会。このタイミングでファンになっていただきたいという想いがあります。ただ、周辺には素敵なクリスマスツリーを展示している施設が多いので、差別化も考え、KITTE名古屋だからこそできるツリーや装飾にすることをいつも意識しています」。
そのため、近年は一般的なもみの木のツリーは採用せず、アトリウムの天井高を生かした独創的な装飾を展開してきた。
そんなKITTE名古屋のクリスマス装飾を2023年から3年連続で手掛けているのがノムラメディアスだ。
2023年は未活用食材で染め上げたファブリックを採用。自然由来の色彩が美しいシンボルツリー「Delight Tree」を飾り、やさしい光がアトリウム空間を彩った。続く2024年は、デジタルデバイスを通じて、来館者が自分の好きな色にツリーを変化させられる「SYNC LINK TREE」を設置。体験型の巨大ツリーは注目を集めた。
そして、2025年。“クリスマスといえばツリー”という固定観念を捨て、ダイナミックなオーロライルミネーションを展開。まるでクリスマスの奇跡のような幻想的な演出が来館者を迎えた。
さらに、最新のAI技術を取り入れ、2階の通路に設置されたハンドベルを鳴らすと、AIがその音色を解析して「あなただけのカラー」を診断。オーロラ全体がそのカラーに変化するという体験型インスタレーションは話題を集め、多くの人が足を止め、自分だけのクリスマスイルミネーションを楽しんだ。
「“なごやらしさと、あたらしさを。”というのがKITTE名古屋のコンセプトですが、ノムラメディアスさんからは毎年挑戦的で新しいクリスマスのご提案をいただけるんです。いつもその内容に驚かされるので、私たちも提案内容を楽しみにしています」と古谷氏。

meets

“名古屋らしさ”を追求し
“新しさ”へと導く、
唯一無二のクリスマス装飾

JPビルマネジメント株式会社 名古屋事業所 主任 古谷勇祐氏
ノムラメディアス デザイナー 山下 純子
meets

自然由来のやさしい光が空間を演出。
食の課題へのメッセージも込めた2023年

パートナーとしてノムラメディアスを選んだきっかけについて古谷氏に聞いた。「2023年のコンペで、廃棄予定の野菜や果物で染めた布を装飾に使うという提案があり、その企画力に惹かれました。ちょうど施設としてSDGsを強く意識していた時期で、私たちがお客様に発信したいテーマとぴったり重なっていたんです。他社とは全く違う視点で、挑戦的だからこそ、一緒に取り組みたいと思いました」。
ノムラメディアスが提案した2023年のクリスマスイベントのテーマは、「DELIGHTCHRISTMAS よろこび かがやく クリスマス」。大切な人と集い、笑顔で会話を交わし、ともに過ごす時間の喜びを伝えるとともに、“集い”の象徴である「食事」における課題にも意識を向けてもらい、未来を明るくしていきたいという想いを込めた。
当時の企画に携わったデザイナーの山下純子はこう振り返る。
「まずはKITTE名古屋様のコンセプトの1つである“名古屋らしさ”について、メンバー内で徹底的に話し合いました。その中で、名古屋の豊かな食文化の魅力はもちろんですが、市民の野菜摂取量の少なさやフードロスという課題も見えてきたんです。KITTE名古屋様には多くの飲食店が入っていて、たくさんのお客様が食事を楽しむためにいらっしゃいます。そんな施設だからこそ、食べ物を大切にするきっかけとなるような情報発信や体験機会を提供できたらと考えました」。

  • 高さ約10mのメインツリーは、ツリー型のランタンを合計66個使用してつくられた
  • ランタンに使用されている「FOOD TEXTILE」のイメージ(豊島株式会社提供)
  • 通路にもキービジュアルやツリー型ランタンを飾り、施設全体にクリスマスムードを演出した

大切な人との食卓がより一層輝くことを願ってアトリウムに設置した巨大なメインツリーは、66個ものツリー型ランタンを使って構築された。
そのランタンに採用したのが、地元の企業である豊島株式会社が開発した「FOOD TEXTILE」。従来は捨てられていた規格外の果物や野菜の切れ端などを染料として有効活用し、染め上げたサステナブルなファブリックだ。自然由来のやさしい色合いが特徴で、名古屋のものづくりの魅力発信にも繋がると考えたという。一方で、実際のツリーを制作していくにあたり、さまざまな課題も出てきた。
「FOOD TEXTILE」は、通常は洋服や雑貨に使われているもので、空間装飾に使うのは初の試み。展示するために必須となる防炎加工が施せるのか、という点も含め、メーカーと擦り合わせながら制作を進めていった。また、天井の耐荷重に対応する必要もあり、折り紙でミニチュアを作り、条件をクリアしながらより美しく魅せるにはどうしたら良いかとチームで思案を続けたという。
アカウントプロデューサーの和所正親も「ツリーの高さを確保するために、ランタンの段を増やしたいという要望が出てきましたが、重量の制限があるため構造の根本的な見直しから行いました。使用する素材を軽量化し、なおかつ防炎加工できるようにするために試行錯誤を重ねて、奇跡的に実現した装飾だったと思います」と当時の苦労を振り返った。
その分、完成したときの喜びは大きく、古谷氏もツリーを見たときの感動は今も鮮明だという。
「スケールの大きさにまず圧倒されましたし、優しい雰囲気やラグジュアリーさがKITTE名古屋の空間にとてもよく合っていました。ライトアップショーを最初に見たときは本当に感動しましたね。音楽と光の演出のバランスも素晴らしく、今でも忘れられない思い出です」。

2024年は「SYNC LINK CHRISTMAS 光がつながるクリスマス」をテーマに、来館者の「体験」を重視したクリスマスイベントを提案した。
キーアイテムとして使用した「SHAKE SYNC」は、振ると光の色が変わるブロック状の知育玩具で、2つを近づけると光を“受け渡す”ことができるのが特徴。こちらも空間装飾やイルミネーションに展開するのは初の試みで、従来は“受動的体験”であるクリスマスイルミネーションやライトアップショーを、来館者自身がトリガーとなって表現できるようにすることで“能動的体験”に変化させることを目指した。
「もともとの玩具の形状がひし形なので、その形をモチーフにホログラムと組み合わせることで、カラフルでオリジナリティあふれるデザインになりました」と山下。
さらに来館者が「SHAKE SYNC」に触れて選んだ色の光が、大きなツリーへとつながっていく参加型の仕掛けを用意した。「アトリウムのツリーがよく見える2階の通路に、トリガーとなる装置を設置しました。この場所でしかできない特別な体験になるはずだと、企画段階から私たちも想像してワクワクしましたね。システム構築も含めて、この企画をどう現実にするか、試行錯誤しながらつくり上げました」。
ただ、このアイテムは自動扉やリモコンなどに広く使用されている赤外線信号で色が変化する仕組みのため、意図しない反応が起きてしまうこともあったという。
イベント期間中、機器のメンテナンスも担当した和所は、その苦労と楽しさをこう語る。「機器のトラブルが起きていないか、期間中は定期的に様子を見に行って状態を確認し、必要に応じて調整を行いました。メンテナンスするのは大変でしたが、こういう現場ならではの楽しさでもあります。お客様にこうすると光るんですよと説明してと見せると、すごく喜んでいただけて、それがまた嬉しかったですね」。
「新しいことに挑戦するときはトラブルが付き物ではありますが、和所が先頭に立ってしっかりと調整してくれるので、安心感を伝えられているかなと思っています」と山下。古谷氏も「装飾をつくり上げたら終わりではなく、イベント期間中もしっかり管理して、何かあったときはすぐに対応してくれるので、本当に安心しきっています」と言う。

また、前年度までコロナ禍で実施できていなかった点灯セレモニーも、この年に復活した。「点灯式用に大きなSHAKE SYNCをつくりました。イベントのテーマを体現するような形で、子どもたちと参加者の方が持つ光がつながっていき、大きなSHAKE SYNCへと移って、そこからツリー全体に光が灯るというストーリーにしたんです」と山下。「お子様たちが主役のセレモニーで、ご家族もたくさんいらっしゃって、これまでにないほど盛況でした」と古谷氏も振り返る。

meets

この場所でしかできない
特別なクリスマス体験を。
来館者が光をつないだ2024年

ノムラメディアス アカウントプロデューサー 和所正親
  • 2024年のメインツリー「SYNC LINK TREE」
  • 「SYNC LINK」を体験できるミニツリーのフォトスポット
  • ツリーの色を変えるトリガースポットは2階の通路に設置した
meets

ホリデーシーズンの華やかさを
音楽と色彩で表現した2025年

ノムラメディアス プランナー 坂本結実

2025年は“ツリーにとらわれないクリスマス装飾”という、さらにチャレンジングな取り組みへと踏み出した。それが、冒頭でも紹介したオーロライルミネーションだ。
「Music of Aurolights 音楽で、世界が色づくクリスマス」をテーマに実施した2025年のクリスマスイベントでは、これまでのようにアトリウムをメインにした装飾ではなく、アトリウムから2階の通路まで続く大胆な構成で、ダイナミックなオーロラの世界を創出。オーロラの色彩が美しく変化するように、装飾に使用する布地は何種類も試し、最終的に光を反射する素材と透ける素材の2種類を組み合わせることで、奥行きのある光の揺らぎを生み出した。
ライティングの配置や各装飾物の設置数なども連日閉店後の店内で検証を重ね、施工当日もバランスを見ながら最後まで調整を行ったという。
また、目玉となるAIを活用した体験型インスタレーションには、アーティスト集団「knoctave」による「StripeTrack」を活用。音楽のリズムや音階を視覚化する最新のAIシステムで、通常はアートやファッションアイテムとして展開されているものを、空間装飾へと落とし込むことで実現した。
体験型インスタレーションを取り入れた背景には、過去の積み重ねがあったとプランナーの坂本結実は語る。
「実は2023年のクリスマスイベントでも、来館者の皆さんが丸シールを貼ってアートをつくっていくという参加型の体験コーナーを設置しました。それがとても好評で、用意していたシールがすぐになくなってしまうほどだったんです。そこで、2024年は来館者の皆様の“体験”を意識して、光をつなぐという演出を取り入れたところ、とても喜んでいただきました。2025年のAIインスタレーションをはじめとした体験トリガーやステージイベントはSNSでたくさん投稿がされていて、直接的に体験できる仕掛けの重要性を感じています」。
さらに、2025年のテーマの1つである「音楽」についても、「音楽を聴くことで感情が動いたり、同じ場所でも空気感が変わったりしますよね。クリスマス装飾には、やはり音楽が欠かせません。音楽を聴くことで世界が鮮やかになっていくような体験を、オーロラを通じて表現したかったんです」と坂本。イベント期間中は毎日10回、定刻になると音楽と美しい色彩のハーモニーを楽しめるライトアップショーを開催。ショーの楽曲や、通常時のBGMなども、イルミネーションとのバランスを考えながらオリジナルで制作した。
クリスマスムードを演出する音楽が、色とりどりに変化する美しいオーロラの世界への没入感をさらに高め、訪れた人々を魅了していた。

最後に、3年にわたるノムラメディアスとのリレーションシップについて、古谷氏に改めて語ってもらった。「ノムラメディアスさんは、KITTE名古屋のブランディングやコンセプトをしっかりと理解したうえで、新しい提案をしてくださいます。その姿勢が3年間ご一緒してきた一番の理由です。プレゼンテーションの段階ですでに100%の状態のご提案をいただいていますが、それをさらに150%、200%の完成度にまで一緒に高めていける関係性だと思っています」。
和所も「毎回、挑戦的な提案をしているので、正直なところ難易度は本当に高いんです。いろいろと大変な面も多いですが、一緒に課題を解決していけることに、面白さや魅力を感じています」と語る。近隣の住民や他の施設の方からも「KITTE名古屋さんって、毎年いいクリスマス装飾をしているよね」と声をかけられる機会が増えたという。
2026年6月にKITTE名古屋は10周年を迎えた。古谷氏はそのことにも思いを馳せてこう締めくくった。
「今年は大きな節目となる年ですので、これまで関わってくださった皆様への感謝を伝えるとともに、「これからの10年もよろしくお願いします」という気持ちを込めて、また新しい1年を積み重ねていきたいと思っています。6月の10周年イベントをはじめ、8月、12月にも例年通りさまざまな企画を予定していますので、KITTE名古屋の“新しさ”を感じに、ぜひたくさんの方に足を運んでいただきたいですね」。
"クリスマスシーズンを華やかに彩るイルミネーション。その輝きは単なる装飾ではなく、街を行き交う人々の心を温かく照らし、思い出として刻まれていく光だ。だからこそ、より良いものを届けたいと心を合わせ、KITTE名古屋とノムラメディアスの挑戦は続いていく。"

  • 1階アトリウム中央には、音楽の象徴となるピアノを配置している
  • 来館者が演奏したハンドベルの音色を最新技術のAIが診断。分析結果をもとに、オーロラ全体の色彩とBGMが変化する
  • ハンドベルの音色に合わせて、さまざまな表情を見せるオーロラ
CREDIT
  • 株式会社ノムラメディアス
  • アカウントプロデューサー:和所正親
  • プランナー:坂本 結実、長島 彩乃
  • デザイナー:山下 純子、松藤 綾音、西原 萌恵
  • 制作:西條 志朗

  • <協力・展示商品提供>
  • FOOD TEXTILE:豊島株式会社
  • SHAKE SYNC:株式会社ヒューステック
  • StripeTrack:株式会社knoctave
<クライアント>
JPビルマネジメント株式会社
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その他の実績

ノムラメディアス「11」のソリューション

  1. プランニング

    お客様の想いや課題を分析し、様々なアイデアでコンセプトづくりから詳細なプラン、コンテンツ企画のご提案します。

  2. 設計

    デザインで表現されたお客様の想いをかたちにするため、図面や仕様書を作成し、より具体化させます。

  3. デザイン

    お客様の想いを空間やコンテンツで表現し、具現化します。

  4. 制作・施工

    正しい知識と判断で、品質・安全・環境に配慮しながら制作・施工管理を行い、プロジェクトの実現へ導きます。

  5. 商品開発

    消費者のニーズを調査し、求められる商品を空間のコンセプトやイメージに合わせ、計画・開発します。

  6. POP・ノベルティ

    セールスプロモーションツールやノベルティ企画・制作し、消費者の購買意欲促進につなげます。

  7. 保守管理・メンテナンス

    安心安全な体験・演出を提供できるよう、日々維持管理を行い、点検、修理、機器交換を行います。

  8. イベント運営

    イベントの効果を最大化させるため、空間づくりから集客・接客サポートまでトータルで計画・実施します。

  9. 店舗運営

    店舗コンセプトに基づいた売り場づくりを行い、店舗の世界観を大事にした日々の運営管理を行います。

  10. コンテンツ制作

    映像・造形・キャラクターなど、お客様の事業を支えるオリジナルコンテンツを企画・制作します。​

  11. システム設計・機器設置

    デジタルコンテンツを支えるさまざまな演出システム機器の構築・設置を行います

内部通報窓口 (コンプライアンスに関するご連絡)

乃村工藝社グループでは、不正行為の未然防止、早期発見および是正を図ることを目的に、内部通報窓口を設け、公益通報者保護法に基づいて運用を行っています。
この窓口は、乃村工藝社グループおよびその仕入先、下請業者等の役職員(通報日時点で在籍中または通報日前1年以内に在籍していた役員、正社員、契約社員、嘱託社員、パート、アルバイト、インターンおよび派遣労働者)から、乃村工藝社グループの役職員による乃村工藝社グループの業務における、法令違反行為、社内規定違反行為および企業倫理等違反行為に関する通報(匿名によるものも可)を受け付けるものとして、外部の弁護士事務所内に設置しています。
なお、乃村工藝社グループは、通報者が通報したことを理由として、通報者に対していかなる不利益な取扱いも行いません。
※「内部通報窓口」をクリックしてもメーラーが立ち上がらない場合は​、hotline(at)nomura-g.jpへご送信ください。なお、 (at) の部分を@に置き換えてください。

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